
伊豆のダイビングは、ひとくちに「伊豆」といっても行き先によって海の顔がまるで違います。東伊豆・西伊豆・南伊豆では、地形も潮の当たり方も、見られる生き物も変わってきます。この記事では、海なし県の長野から海へ通うマハロのインストラクターが、3つのエリアの違いと季節ごとの楽しみ方、そして初心者の方がどこから始めるとよいかをまとめてご紹介します。
伊豆はひとつじゃない|まず3つのエリアを知る
伊豆半島は、ダイビングの世界では大きく東伊豆・西伊豆・南伊豆に分けて語られます。半島の東側は相模湾に、西側は駿河湾に面していて、南端は外洋に開けています。同じ半島なのに、この向きの違いが海のコンディションを大きく左右します。
そもそも伊豆の海底地形が変化に富んでいるのには理由があります。伊豆半島は2018年4月17日(現地)、フランス・パリで開かれた第204回ユネスコ執行委員会でユネスコ世界ジオパークに認定されました。文部科学省の発表によれば、国内で9番目のユネスコ世界ジオパークです。ジオパークの公式サイトが「南から来た火山の贈りもの」を掲げているとおり、火山活動がつくった地形が陸にも海の中にも残っています。ダイバーとして潜ると、その恩恵を岩の造形や落ち込みとして体感できます。
東伊豆|スポットの数が多く、選択肢が広い
相模湾側の東伊豆は、伊豆半島の中でもダイビングスポットの数が多いエリアとされています。熱海・初島、伊豆海洋公園、富戸、八幡野などが知られており、初心者向けのビーチから経験者向けのボートまで幅が広いのが特徴です。
▶ 伊豆海洋公園は、浅瀬から急に深く落ち込むダイナミックな地形で知られています。夏になると季節来遊魚と呼ばれる南方系の魚たちが流れ着き、冬には深場の生き物が観察できるなど、季節による表情の変化が大きいポイントです。
スポットが多いということは、その日の風向きや波の様子に合わせて潜る場所を変えやすいということでもあります。海況で予定が左右されやすいダイビングにとって、これは地味ですが大きな利点です。
西伊豆|穏やかな浅場と、地形派に人気のボート
駿河湾側の西伊豆には、大瀬崎・井田・黄金崎といったビーチポイントがあります。いずれも浅場が広く、講習や体験ダイビングに向いた地形だと紹介されることが多いエリアです。▶ 足の着く深さから少しずつ慣れていけるというのは、初めて海に入る方にとって想像以上に安心材料になります。
一方でボートで出るポイントには、地形や洞窟で知られる雲見、青い海と魚影の濃さで人気の田子、海底から温泉が湧くとされる堂ヶ島、ウミウシ好きに支持される浮島などがあります。同じ西伊豆でも、ビーチとボートで楽しみ方がはっきり分かれるのが面白いところです。
南伊豆|黒潮の恩恵を受ける外洋の海
南伊豆は外洋に面していて潮通しがよく、黒潮の影響を受けやすいエリアです。そのぶん透明度が高く、回遊魚の群れに出会えることもあります。
半島の南端に近い中木は、サンゴの群生が見られるポイントとして知られています。同じ中木周辺のヒリゾ浜は透明度の高さで名前が挙がることの多い場所です。
そして南伊豆といえば▶ 神子元島の名前を聞いたことがある方も多いかもしれません。ハンマーヘッドシャークが見られる日本では数少ない場所として知られていますが、潮の流れが速く、流れに乗って潜るドリフトダイビングが主流の、経験を積んだダイバー向けのエリアとされています。ショップごとに参加条件(ランクや経験本数など)が定められているのが一般的です。憧れとして持っておきつつ、まずは基礎を固めてから目指すのがおすすめです。
季節でどう変わる?通うなら知っておきたいこと
伊豆の海は、季節によって水温も透明度も変わります。夏から秋にかけては水温が上がり、南方系の生き物が増えて水中がにぎやかになる時期です。そして透明度がもっとも上がるといわれるのは冬で、条件がよければ30m近く見えることもあります。
一方、3月ごろからは「春濁り」と呼ばれる現象が起こります。植物プランクトンが一気に増えることで水が緑がかり、透明度が落ちる時期です。ただしこれは海が汚れているわけではありません。増えたプランクトンは水中の生き物にとって大切な餌になります。ウミウシをはじめとした小さな生き物を探すには、むしろ面白い季節です。▶ 遠くを見るか、近くをじっくり見るか。季節に合わせて視点を切り替えると、一年を通して伊豆の海を楽しめます。
「冬の海は寒そう」と思われるかもしれませんが、ドライスーツを使えば体を濡らさずに潜れます。詳しくは冬でもダイビングはできる?ドライスーツで楽しむ冬の海の魅力でご紹介していますので、通年で潜ってみたい方はあわせてご覧ください。
また、伊豆と日本海(新潟・富山)を季節で使い分けるという考え方もあります。エリア全体の比較は長野から行ける!日本海・伊豆のおすすめダイビングスポットガイドにまとめてありますので、行き先を迷っている方はそちらもどうぞ。
どのエリアから始めるか迷ったら、マハロにご相談ください
ここまで3つのエリアをご紹介してきましたが、実際にどこへ行くかは、その日の海況やご自身の経験本数によって変わります。「地形が見たい」「まずは穏やかな海で慣れたい」「いつかハンマーヘッドを見たい」——目標が違えば、選ぶポイントも変わってきます。
マハロは長野から海へ通うスタイルのスクールです。SNSI加盟店で、6年連続ダイブセンター賞を受賞しています。学科はオンラインで進められるので、お仕事や学校の合間に無理なく準備を進めていただけます。少人数制で、総額表示のわかりやすい料金設定です。
これから始めたい方は体験ダイビングとライセンス取得の違いもご覧いただくと、最初の一歩を決めやすくなると思います。コースの詳細はコース一覧をご確認ください。
ご質問やご相談は、お電話(070-6551-4144)、お問い合わせフォーム、またはLINEからお気軽にどうぞ。海の話をしながら、あなたに合った一本目を一緒に考えます。










